相談者 雑貨販売 / 60代(会社経営者)
借入期間 10年
借金理由 事業資金・生活費・債務返済
借入先 日本政策金融公庫・銀行・他2社
借金総額 約4000万円(法人・個人)

借入の経緯

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相談者様は、雑貨販売の会社を20年以上経営されていました。

経営が順調の時期には店舗を拡大してデパートやファッションビル等に店舗を出店し、売上を伸ばされていましたが、その後、大手他社が同種の雑貨販売を始めるようになり、価格競争に負け、売上が減少し、会社と個人の負債額が合わせて4000万円まで膨らんでしまいました

代表者自身による法人への運転資金の貸付や役員報酬の減額、店舗の移転等を行い、売上の回復につとめたものの、赤字額は増える一方で、思うように経営を持ち直すことができませんでした。

弁護士にご相談いただいて(相談事、依頼後の弁護士の対応)

売上が減少し始め、将来どこかのタイミングで破産手続きをとらないといけないかもしれないと考えた相談者は、破産手続きはどのような流れで進んでいくのか、破産をするとどうなるのか、代表者である自分も破産をした方が良いのか等の相談を受けました。

一度は相談のみで終了していましたが、数か月後再度ご連絡をいただき、やはり破産手続きをとりたいということで正式にご依頼いただきました

破産手続きの結果(破産手続きを終えて)

今回は、法人と個人の破産手続きをとりましたので、財産調査のために裁判所から管財人が選任されました。

相談者様が

  • 資料の提出や管財人からの調査に対して非常に協力的であったこと
  • 返済が難しくなったのは全て事業の経営不振によるものでその決断にもやむを得ないものがあったと判断されたこと
  • 代表者個人による使い込み等問題行為も全くなかったこと
  • 破産を決断された時には法人としての財産はほとんどなく債権者への配当が困難であったこと

等から、破産申し立て後1年未満での解決となりました。

弁護士より

弁護士向井

20年以上にわたってほぼ一人で経営してきた会社と自分自身が破産をしないといけないかもしれない、そのような不安の中で、弊所にご相談に来ていただきました。

事情をお伺いし、これまで長年ほぼひとりで経営をされてきたことに感心させられるのと同時に、数年前から大手競合他社が似たような商品を低価格で販売しており競合他社は年々増えてきていること、それにあわせて相談者の経営する会社の売り上げが下がっていることをお伺いし、破産申し立てにかかる費用が捻出できるうちに破産手続きをとった方が良いとアドバイスをさせていただきました。

代表者も連帯保証人となっており、個人名義での借り入れも相当額あったことから、代表者個人もあわせて破産手続きをとりました。

破産手続きをとると、代表者は仕事を失ってしまうことになりますが、今回の代表者は、破産申し立て後しばらくしてから、新しい仕事を探し、働き始めていました。

手続きのためにお会いするたびに新しいお仕事の話もお伺いしておりましたが、これまでとは全く異なる業種で、慣れないなか一生懸命に取り組んでいらっしゃいました。

もちろん、破産は債権者に多大な迷惑をかけてしまうものですので避けられるのであれば避けるべきものですが、破産者にとっては、再出発のきっかけとなる手続きです。

専門家に話を聞くことで、将来への不安を少しは解消できるのではないかと思います。

お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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